ロッテルダム市当局
ロッテルダム市当局で文書管理をデジタル化し、共同作業を推進
単一のデジタルファイルでの共同作業という課題は、かつてないほど重要視されています。ただ、毎日膨大な文書が作成、使用されている組織で、どのように共同作業を実現できるでしょうか。常に文書の全体像を把握し、管理し続けるにはどうしたらよいでしょうか。ロッテルダム市当局はこうした疑問の回答を模索しました。
目的達成の4つの主要件
文書管理をデジタル化して共同作業する業務方式が急速に一般化しています。ロッテルダム市当局が方式をサポートするソリューションを探し始めたのもこうした時流に沿ったものです。同市当局がソリューションに求める主要件は、追跡可能性、網羅性、セキュリティ、法規準拠性の4つであり、この4要件を保証できるドキュメントマネジメントシステム(DMS)を部署全体に実装することを望んでいました。その手段として、承認、監査証跡、アーカイブ管理、使いやすいインターフェース、プロセス自動化などを検討していました。
デジタル方式による共同作業のもう1つの重要な柱となるのが、当局の意思決定ファイルを扱うプロセスの自動化です。一般作業を統合することで、デジタル署名や文書生成といった他のアプリケーションやサービスとの連携も可能になります。
共同作業やアーカイブからUXまで
ソリューションの最優先事項は、デジタルファイルを使った共同作業を促進して最適なサポートを利用者に提供するとともに、市当局が情報を掌握できるようにすることでした。利用者の意見を重視する観点から、プロセスのあらゆる段階で利用者の協力を仰ぎました。ユーザーエクスペリエンス(UX)調査を実施し、デザインシステムを使用することにより、一貫性とアクセシビリティに優れた対象利用者層が使いやすいソリューションができあがりました。
言うまでもなく、管理面も検討が尽くされました。具体的には、初期段階から「設計時にアーカイブ機能を考慮する」アプローチを採用することで、新規ファイルが作成された時点から情報の保管と破棄に関する法律と規制への準拠が徹底されます。例えば、期末にファイルが適切にアーカイブされる方法を事前に検討することで、利便性が格段に向上します。結果として、持続可能で将来志向のソリューションでは、情報に対する管理能力が飛躍的に高くなります。
ロッテルダムはテクノロジーの観点からも、将来志向のソリューションにふさわしい自治体であり、Alfrescoのクラウドネイティブの最新プラットフォームの採用に伴い、今後数年かけて構築可能なソリューションを手に入れました。実装ソリューションはマイクロサービスアークテクチャの適用により、拡張可能性と将来の変化への対応能力を兼ね備えるうえ、Alfrescoがオープンソースであることから、オープンスタンダードが活用されています。
「ロッテルダム市当局のデジタル化プログラムでアーカイブ分野を担うのがDIVAです」
— バート バロー
ロッテルダム市当局の文書管理のデジタル化で共同作業が促進され、職員の満足度が向上
新しいプラットフォームでは、職員は業務を効率的に遂行するために必要な情報を簡単に取得できます。プロセスのデジタル化と自動化により、処理時間が短縮し、より有益な情報が得られるようになりました。データの保有と破棄に関する法律や規制を設計当初から考慮したおかげで、情報管理能力が大幅に強化されました。ロッテルダム市当局は、今では、網羅性、追跡可能性、セキュリティ、法規準拠性という4つの重要項目を確実に達成できるようになっています。何より重要なのは、利用者がこの新しいソリューションに満足し、前向きである点でしょう。
パートナーシップ
プロジェクトの出発点から成功の鍵となるのはロッテルダム市当局とIncentroの協力関係でした。この実りある提携では、どちらの当事者も共に状況を変えるために全力を尽くしました。ロッテルダム市当局での働き方をアジャイルな方向に転換するために、相互が連携しながらソリューションが開発されました。Incentro担当者はAlfrescoプラットフォームの専門家として、同市当局の課題を解決するために最大限の努力を注ぎ、すばらしいソリューションを創り上げました。この過程において、エンドユーザーに協力してもらいながら、ユーザーエクスペリエンスに集中的に取り込むことで、次回試すときに組織のフィードバックを継続的に取り込むことができたことが成功に大きく寄与しました。
「以前は、システムを必要に迫られて仕方なく使用するケースがほとんどでえいたが、このソリューションは職員が利用したいと心から思っています。仕事の効率化に役立つのですから!」
— マールテン ファン ヴィーレン