ロレアル
ロレアルは、ハイランドの Nuxeoプラットフォームを活用し、6,000人のグローバルユーザーが700万件の文書を管理し、さまざまなブランドポートフォリオから価値を引き出せるよう支援しています。
課題
ロレアルは競争の熾烈な美容市場でトップを走り続けるために、イノベーションに多額を投じています。4,000人の科学者と5,500人の技術・デジタル分野の専門家を擁し、R&I予算は10億ドルに達します。1998年には、研究およびイノベーション分野のデジタル文書向けに持続可能なデータベースを構築することを目的とする「Milor」プロジェクトに着手しました。その第一段階では、紙の使用量削減と文書管理の強化に重点を置いています。
ところがここ数年でロレアルは、老朽化したシステムがプロジェクト進行の足枷になっていることに気づきました。既存のドキュメントベースには使いやすさに難点があり、分類やサブフォルダが複雑であるため、文書が見つかりにくいのが特に問題となっていました。GDPR 順守を達成し、データの品質コントロールを改善するには、労働者のためにユーザーエクスペリエンスを強化する必要がありました。
解決策
ロレアルはコンテンツサービスプラットフォーム市場を調査し、ハイランドのNuxeoプラットフォームを、ユーザーフレンドリーなインターフェース、クラウドネイティブアーキテクチャ、拡張性、ローコード機能、ロレアルの情報システムおよびAPI管理との統合能力を理由に選択しました。
文書変革プロジェクトの「Milor+」も実装に盛り込まれました。Milor+では、複雑なフォルダ構造からメタデータベースへの文書分類方式の切り替え、および Nuxeo の文書管理プラットフォームとハイランドのプロフェッショナルサービスチームと共同開発されたインテリジェントモジュールの活用に焦点が当てられました。また、アクセス権限管理、機密性、文書保存、個人データの識別のための分類が主な目的でした。
優位性
Milor+ は現在、全世界で6,000人が利用する700万件を超える文書を管理しており、世界中で1,500人の研究・オペレーション・スタッフをサポートしています。同プロジェクトは24時間365日稼動しており、文書のインポート件数は月に7万件(1万件が手動、6万件が自動)に、1日の参照件数は9万件にのぼっています。Milor+ は、原材料ファイル、証明書、評価、コミュニケーションファイル、広告など、様々な種類のドキュメントを管理しており、管理可能なドキュメントの種類は継続的に拡大しています。
将来の展望
ロレアルは、Nuxeo LTS 2023バージョンへのアップグレードを計画しており、DocuSignを通じて電子署名を統合しています。今後の取り組みには、文書データベース内の非構造化データの価値を引き出すために生成AIの能力の活用機会を探ることが含まれます。